子育ての悩みがフッと軽くなる話

子育てアイデア

[`evernote` not found]
LINEで送る

3歳の娘、1歳の息子

今日も言いたい放題
言ってくれちゃって
風邪、ひくなよ

Q:我が子ながらイラっとさせられてばかりなのですが…
A:僕には足りないものがありました。当たり前への「感謝」です。

■ かわいいって知っているのに

3歳の娘がトイレに行けるようになりました。少し付き添っていればいい感じです。

で、今朝うちの嫁さんが一緒に付き添っていたのですけど、ズボンを脱いで頭をあげるときに、

ガンッ!

トイレットペーパーのホルダーに頭をブツケまして、さらにトイレが終わりズボンを履こうとしたところ、

ガンッ!

今度はトイレの壁にしたたかに打ち付けまして、どうなるかなっと静観していると不意に

娘「ははは…うちのトイレ、せまいね♪」

二人の爆笑がトイレと共にせまい我が家に響きました。
機嫌がいいときは素敵なんですけどねぇ…。

■ ムカっとくることがある

娘「…そろそろ、しんしついくぅ」
僕「はいよぉ…(まだ寝てないやろうに大丈夫やろか)」

嫁さんは1歳の息子を寝かしつけています。少し時間稼ぎではないですけど、娘と一緒に遊んでいたのですが、力量足りず飽きてしまい、「寝る」と申すのです。

寝室に行き、横たわり…案の定

娘「ねむれなぁぁぁぁぁい!」
嫁「そんな大きい声出さなくてもわかるから。起きちゃうでしょ?」
娘「い~ちゃん、ごほんよみたかったぁぁぁぁ!!!」
息「…ばぁ…わぁぁぁぁぁぁぁぁん!」
嫁「……」
僕「…そんな大きい声出すんやったら、外でどうぞ」
娘「ごほん!!えぇぇぇえぇん!ごほんよみたかったぁぁ!」

赤ちゃん寝かしつけられた、と思ったら叩き起こされ…
2歳の頃はひどかったなぁ。

「歯磨きしようねぇ?」「いや」
「さ、ねんねの時間よぉ」「いや」
「いやっていわないで、悲しくなっちゃう」「いやっ!」

ノイローゼにもなるよ…と。

子育てに悩まない人なんていないと思うのです。
そして悩みが重なって大きくなってツラくなって、なんだか我が子なのに愛せてないような感じがしたり、手をあげてしまったり…そうなっちゃう人だっていてもおかしくないですよね。

心に余裕がなくなると、かわいいときの娘を思い出せなくなって…というときが僕にはありました。ムカッッ!って。

でも、ある人の講演を聞いて、心がフッと軽くなったんです。
そして帰って思いっきり家族を抱きしめたくなりました。

その人は、講演後の控え室でこう言いました。

「だから、あんまり悩んだことがないんです。子育てで。」

話:中村美幸さん

前振りが長くなりましたね。今回は中村美幸さんのお話。
<だから>の前の話をご紹介させてください。

■ 『電池が切れるまで』

長野県の豊科町には「長野県立こども病院」という、院内学級を持つ病院があります。

電池が切れるまで』という本で、ご存じの方もいらっしゃるかもしれませんね。

【引用】「命」

命はとても大切だ
人間が生きるための電池みたいだ
でも電池はいつか切れる
命もいつかはなくなる

【出典】角川文庫『電池が切れるまで』Kindle版 編:すずらんの会 詩「命」:宮越由貴奈さん

中村美幸さんのご子息、渓太郎くんは、そこに入院されていました。
入院の理由は、生後4ヶ月のときに発覚した「小児ガン」。

4ヶ月というと、まだまだ乳児。おっぱいも離れません。中村美幸さんは一緒に付き添って入院をされたそうです。

27歳で、初めての息子さん…

生まれてきてくれたとき、嬉しくって嬉しくって。
かわいくってかわいくって…いつまで見ていてもあきなくて…

話:中村美幸さん

その診断をされたときは、その診断名以外、お医者さんの言葉が耳に入ってこなかったそうです。

■ 言ってしまった愚痴

二人の入院生活は、それはもう大変だったと。
入院している渓太郎さんには食事が運ばれてきますが、付き添いの中村さんには運ばれてきません。お昼寝の時間か、夜に寝たその瞬間をねらって、レンジでつくるご飯を納豆をおかずにしてかき込む、もし時間があるときはカップ麺。
トイレにも自由にいけず、当たり前だった生活を何一つおくれない。

そして何よりツラかったであろうことが、小さい体で、何時間もかかる手術を何回も何回も受ける渓太郎くんを目の当たりにすること。

私のせいで渓太郎がこんな目にあっているんだ。そう毎日毎日自分を責めました。

話:中村美幸さん

一日一日病院での生活が過ぎていくたび、中村さんの顔からは笑顔が消えていきました。
そして、ほとんどこぼさなかった愚痴を、つい看護師さんにこぼしてしまったそうです。

ゆっくり院内の廊下を歩いているとき、ふと、ある子の病室が見えました。その子はテレビでポケモンを見ながら、ベットの上でキャッキャ言いながら、ピョンピョン飛び跳ねていました。

「楽しそうですね。ポケモン」

そう言っちゃったんです。そしたら看護師さんがこんな話をしてくれました。

「中村さん、あの子はね、『今週もポケモンが観られて本当によかった』そう思って観てるのよ。」

話:中村美幸さん

来週は観られないかもしれない…当たり前にできていたことが、当たり前にできないツラさ…でもそこからその子は一歩も二歩も歩んでいるのでしょうね。

■ 子育ての悩みがフッと軽くなる話

渓太郎さんは、その後も一年間の闘病生活を続けるのですが、1歳4ヶ月で天国へと旅だったそうです。

今、中学3年生の子と中学2年生の子が私にはいますが、寝顔を見ていると、もう息をしてくれている、それだけでいいなって。
だから、あんまり悩んだことがないんです。子育てで。

話:中村美幸さん

3歳の娘と銭湯にいったんです。
露天があって、クリスマスシーズンだからかイルミネーションがきれいでした。

僕が、

「なぁ。なんかとっても幸せやわぁ。」

と、ロマンチックなことをいったら、娘が

「はぁ?」

…もう、カチンっときてね。3歳児とケンカですよ。

でも、カチンとくるのも、悩めるのも、この子がいてくれるからなんやなって。
ちょっと悩めることすら感謝やなと思えてきまして…。

僕もやってみました。寝顔を見ながら、

「息してくれてるだけで、幸せやで」

少し、目頭が熱くなりました。

■ 中村美幸さん

中村美幸さんと渓太郎くん『いのちの時間』
photo by:中村美幸さん

中村美幸さんのホームページはこちら「 http://www.nakamiyu.jp 」
著書の『いのちの時間』も読んでみたいと思います。

貴重なお話、ありがとうございました。

[`evernote` not found]
LINEで送る

« »